2010-12-04

視覚障害とブラインドサッカー

東京青年会議所 江東区委員会では委員会以外にも、
勉強会を行います。

今回は江東福祉勉強会Ⅱです。
ちなみにⅠは「肢体不自由について」、Ⅱは「視覚障害について」。

江東区ユニバーサルデザインの人権教育推進協議会
事務局:特定非営利活動法人(NPO法人)サイクルリング

代表 北岡さんにお越しいただき、「視覚障害について」勉強しました。
また、江東区民まつりでも行われた「ブラインドサッカー」についても
教えていただきました。

ブラインドサッカーとは?>

フットサルを基に考案され、視覚障害者と健常者(晴眼者)が一緒に
プレーすることができるユニバーサルスポーツ。
イマジネーションを駆使して、互いに協力しあいながら
コミュニケーションの大切さを学んでいきます。
パラリンピック正式種目です。

視覚障害について>
●人は視覚から8割以上の情報を得ている。
●先天性は3割、中途障害は7割
●視覚障害者の9割が50歳以上
●視覚障害者の就労者は24%程度、そのうち約3割はあんま・マッサージ業
●障害者全体のうち、視覚障害は1割未満(30万人強)
 肢体不自由(54%)、内部障害(26%)、聴覚障害(11%)
●視覚障害者等級別で1級が約35%(10万人強)、2級25%
●中途視覚障害の3大原因は(日本)は、緑内障糖尿病網膜症網膜色素変性症
 中途視覚障害者の問題は、障害を受容するまでの心理的、精神的なもの。
 人生途中での失明は死を意味するくらいにショックが大きく、
視覚以外の感覚が特別に発達しているわけではないために
生活全般に大きなダメージを受ける。
また完全に人に依存してしまい自立しようとしない傾向もあり、
精神面の支えが重要なポイント。

<問題点>
・身動きできない。
・地域で孤立。社会参加できない。
・生活上の不便。情報障害などの社会的な障害も含む。

*障害者自立支援法上、自治体の地域生活支援事業の必須事業。
 もっとも身近な区市町村で障害種別を問わず一元的に実施。
  ↓
 しかし現実は区市町村に相談窓口があっても活用していない(できない)。

<参考資料>

全く目の見えない人のことを全盲または全盲者、
視力が弱い人のことを弱視または弱視者と呼ぶ。
ほんの少しでも見えれば弱視の範疇に入るため、弱視はかなり幅が広い。
弱視の程度が弱い人を軽度弱視、弱視の程度が重い人を強度弱視と呼ぶ。


<視覚障害の障害>

視覚障害者の障害は、医学的に見れば目が見えないこと、または見えにくいこと。
これに対して、社会的な障害として移動情報が上げられる。

移動障害
 目が見えないために一人で出歩くのが恐い。
公共交通機関を利用するのにも不便がある。
この障害を克服するために、歩行訓練を行う。
また、視覚障害者の外出を手助けするガイドヘルパーがおり、
ガイドヘルプサービスは、障害者自立支援法の中で法的に位置付けられている。

情報障害
 目が見えないために本が読めない、新聞が読めない、手紙が書けないと
いったことから視覚障害者は情報障害者ともいわれる。
この障害をサポートするものとして、音声読書機や拡大読書機と
いった視覚障害者用の情報機器がある。

また、人手によるサービスとして、点訳や音訳といった活動が行われている。

<ここからは実情を伺って私の思ったこと>

先天性が比較的少なく、人生半ばにして障害が出ることの困難さ、
誰にでも起こりえる障害であること。
また、意外と家族に助けてもらえなく孤立してしまうことが多いと聞き、
ショックを受けた。
他の障害を持つ方よりも就業率が低いことや、
社会参加もできてない人が多いとのこと。

WHOの健康の定義は「完全な肉体的、精神的及び社会福祉の状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない」(WHO憲章前文より)とされていて、かなり広い目標を掲げている。

鍼灸の専門学校時にも、健康とは「肉体的」「精神的」「社会的」に健康であること。とやってきていて、社会的に健康であることがいかに大切なことなのかと思う。

ただ、私の尊敬する視覚障害の鍼灸師の先生は、とても素晴らしい感覚と、何とも言えない心地よさを醸し出す手を持っている。
視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚のどれかが十分でなくとも、他の感覚を研ぎ澄ませることはできる。

視覚情報の多い現代社会では、たまに目をつぶり瞑想でもすることにより、他の感覚を鍛えられて良いのではないか。

また、私達は患者さんを診るとき、目でわかるものだけを判断材料にするわけではない。
声や内臓の音を聞いたり、匂いを嗅いだり、肌の感触、温度を感じたりしている。

目でわかる文字や写真等の情報だけを信じるのではなく、物事の奥にある真理をわかる能力を鍛えていくことが大切である。

その感覚が上がると、コミュニケ―ションのセンスも上がる気がする。

最後は取り留めなくなってしまいました。

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